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バラづくしの日々を過ごす。
バラの季節です。この季節の恒例となった「国際バラとガーデニングショー」を今年も
訪れました。川崎景太主宰がバラの花をふんだんに使ったデモンストレーションを披露したり、
大坪靖枝デザイナーがバラの花のアレンジメントの講習会を開いたりと、マミフラワーデザイン
スクールとしても盛りだくさんのイベントとなりました。
そんな中、僕の目に留まったのはあたり一面にかぐわしい芳香を漂わす美しいイングリッシュ・
ローズでした。イングリッシュ・ローズ・・・。1940年代にイギリスのデヴィッド・オースチンによって
生み出された品種で、カップ咲きという古典的なバラの風貌を残しながらも、近世の園芸品種として
欠かせない豊かな芳香と完全四季咲きの特性を併せ持つバラ・・・。オースチン氏の想いが
つまったイングリッシュ・ローズの前で僕はただただ立ち尽くしてしまったのです。「いくら物事
が新しく変化してゆこうと、根っこの部分はちゃんと押さえておかなくてはならない・・・。」オース
チン氏のそんな想いを勝手に想像しながら、僕は文化の一研究者として思わず背筋をピンと
伸ばしていました。
翌日、「考花学」の野外授業で日比谷公園を参加者の皆さんと訪れました。そこにも色とりどりの
バラたちが皆を待ってくれていたのです。僕はバラの専門家ではないので、「この品種はこうです」
とか「あの品種を育てるには・・・」なんて詳しいことは話せません。ただできることはオースチン氏
から教えてもらった「バラの根っこの部分」を自分なりに皆さんに説明すること。バラという花が
どのような経緯で「花の中の花」として多くの人々に認識されるようになったのかということを精一杯
お話することです。
参加者の皆さんの熱意と友情のおかげで、この時間はとっても楽しく充実していて、あっという間に
授業が終わってしまったような気がします。帰路についた僕の足どりは何かをやり遂げた充実感から
か軽快でした。そのとき、こんな“バラづくしの日々”に心から感謝したいと思ったのです。
