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keisukeのシネマ・セネバ 「神の小さな土地」
すごくは期待していなかったけれど、観てみたら本当によかったっていう
映画ありますよね。僕のなかでベスト10にもランクインされてしまうそんな
フィルムが「神の小さな土地」(原題・God's Little Acre)」です。1958年の
作品なので、かなり古いアメリカ映画なのですが、これが力動感あふれる
独自の詩情に満ちた傑作なのです。
1930年代にベストセラーにまでなったアースキン・コールドウェル原作による
同名小説の映画化で、アメリカ南部の農夫が、祖父が自分の土地に黄金を
埋蔵したものと信じ込み、一家総出で大地を掘りまくる姿をとおして人間の
おかしさやあさましさ、強すぎる自尊心がもたらす悲しさ、家族のありかたが
問われていくといった内容。原作も読みましたが、映画のほうが人間の優しさ、
愚かさ、家族愛の問題についていっそう洗練された視点で描かれていたと
思います。
監督はリアリスティックな西部劇の数々で名高いアンソニー・マン。独立
プロダクションで作られた本編はマン監督が大いに自分の創意を反映
できただけあって素晴らしい出来映え。美しい風景描写あり、笑いあり、
緊迫感あり、ほのかな色気あり、そして温かさあり。そんな各要素が
凝りに凝った美しい構図を有するダイナミックな白黒画面に投影され、
情緒あふれる音楽が効果的に配されていてたまりません。
家長の農夫タイ・タイを演じたロバート・ライアンの演技が素晴らしい。
愚かさ、あさましさ、やさしさ、こっけいさ、意志の強さをほどよくブレンド
した知性ある名演を見せます。隠れたいくつもの傑作で数々の素晴らしい
演技を披露しているのにも関わらず過小評価されてしまった人。決して
派手ではないけれど、いつもヒーローではないけれど、本物の役者だけが
持ちうる実力を常に発揮したロバート・ライアン。僕が一番好きな俳優です。
「神の小さな土地」には土ぼこりの優しさがあります。どんな人間をも抱く
風景のおおらかさがあります。家族の葛藤と愛があります。男たちの誇り
と女たちの強さが込められています。これは、そんなとてもスタイリッシュ
で貴重な忘れがたいフィルム。
「神の小さな土地」について詳しくはこちら!
http://eiganokuni.com/kreview/2006/08/gods_little_acre_1.html#comments

コメント (3)
うちらは今日で仕事納めですがですが、景介さんは年末年始と忙しいそうですね。お体に気をつけて、良いお年を!
日時: 2008年12月26日 19:04
うちらは今日で仕事納めですがですが、景介さんは年末年始と忙しいそうですね。お体に気をつけて、良いお年を!
日時: 2008年12月26日 19:04
tetsuさんへ、
こちらこそ、本年も大変お世話になりました。
よいお年をお迎えくださいね。来年もどうか
よろしくお願いいたします。
日時: 2008年12月26日 21:25