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2009年10月08日(雑記)

あなたはなせクリエーターなのですか?

さるトークサロンに参加し、インダストリアルデザイナーの和田智さんの
お話しを拝聴することができました。

和田さんは日本人として唯一ドイツの自動車メーカーの AUDI に11年間
専属デザイナーとして勤務され、数々のヒットカーデザインを生んだことで知らて
います。

穏やかな口調で言葉を選びながら和田さんはまず僕たちに次の疑問を提示します。
「あなたはなぜクリエーター(創造者)なのですか?」と。これは和田さんご自身が
つねに自らに問うことなのだそうです。僕自身、最近考えたことがあっただろうか
・・・。「なぜ、僕は学者そして教育者のはしくれなんだろう・・・」と。

数々の試練を乗り越え、自己実現をするために果敢にカーデザインに取り組んできた
和田さんは、次に「心のクオリティ」のことを重視せよと僕たちに語りかけます。
「ハイクオリティなものは必ずしも多くの人々を幸せにしない」と和田さんは言い切ります。
こうしたものは一部の人しか享受することができない高価なものになりがちだからです。
和田さんは「今こそ、心のクオリティが大切である」と力説します。「心から良いと思える
ものを楽しむ機会により多くの人が恵まれるべきである。」こんなふうに僕は勝手に
解釈しました。

さらに和田さんは「伝統の大切さ」を僕たちに説きます。「伝統を尊重しない根っこのない新しさは
脆弱なものに過ぎず、すぐに忘れ去られてしまう」と力説されたのです。ヨーロッパにはヨーロッパ
らしい、日本には日本らしい車のかたちがあるということなのでしょう。そしてそれは歴史という
素晴らしい遺産を大切にしたうえで創造することが可能になるのでしょう。

僕は和田さんが教えてくださった、こうした宝物のような考えの一つ一つを帰り道に
今自分のやっていることと照らし合わせて考えていました。「インダストリアルデザインも
フラワーデザインの研究と啓蒙もきっと人間のやっていることとして根底では変わらないんだ」
とようやく思えたとき、これから何をすべきなのかがおぼろげながら見えてきたように
思えました。

和田さん、ほんとうにありがとうございます。

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