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僕の作品・・・・
よく教え子らに「先生の作品はないの?」と訊かれます。もちろん、青年らは
僕がフラワーデザイナーでもあると勘違いしているわけですね。それはそれで
光栄なこと。
僕はふざけて、「君たちが僕の作品だよ」なんていうんですね。人のことをつかまえて
作品だなんて、とっても失礼なことですよね。でも、僕はその気持ちに半ば偽りは
ないとさえ思っています。
ぼくにはいろいろな仕事があります。でもその中でも優先順位があって、主たる
分野があります。そのなかでも、知識を蓄えること、それを様々なこととつなげる
こと、そしてその結果を他の人に伝えることが一番大切にしていることです。つまり
僕は勉強するのであり、考えるのであり、それを教える人なのです。だから教えた
人には、それをもとに幸せになってほしいと思います。僕の考えを鵜呑みにしなくて
いいんです。そこから何かを感じて持論を展開してほしいんです。これだけはいえます。
教養は、楽しくいきるために不可欠な栄養なんです。だから、人を少しでもこれで
幸せにできたら、それは僕の作品ともいえる大切なものなんです。
僕もそうなのですが、人間はしばしば形あるものを求めます。作品にしろ、商品にしろ
形のあるものが一番視覚的にわかりやすいからです。残念なことに、僕には形の
ある作品は今のところ作れません。でもだからといって、まったく作品がないわけでは
ないのです。僕は書きます。文字を残します。そして僕は語ります。言葉を残します。
どちらもいっぺんに見渡せるものではないので、しばしば判りにくいものになってしまう
かもしれません。でもぼくは、これらも大切なものだと確信しているんですね。なぜなら
人間には言語を使うことが許されていて、文字を書く能力が託されているわけですから。
もっともっと書きたい、そして語りたい。そしてもっとそれを多くの人々と分かち合いたい。
僕は今そんなことを考えているんです。そして、それは僕の作品なんです。
